がんばろう

 白い巨塔も今日で最終回。

 見て、思いもよらず泣いてしまいました。

 財前とどうも父がだぶってしまって。

 父は財前のように切れるタイプでもないですし、

到底エリートと言えるタイプでもなく。どちらかといえば

無骨なタイプの人でした。

 3年前に発見時は既に末期のガンで、それで亡くなった、

という点で財前と重なることもありますが、もう一点、

ほとんど意識が無くなっていたとき(モルヒネを投与するため

ほとんど正気ではない)、父も同じように仕事のことを言って

いました。図面を書くから紙をよこせと言い、ほとんど握力の

無くなった手で、図面を書いたり(もちろん図面と呼べるような

物ではありませんでしたが)、うつろな目で天井を見て、

その大きさを測ろうと巻尺を伸ばす動作をしたりと、仕事の

ことをうつろに考えていたようです。

 今自分が病に倒れたらどうなるんだろうか、と。

 うつろな中で仕事の事が出てくるのだろうか。

 それくらい仕事に誇りを持てているのだろうか、と。

 父はあまり仕事については語らない人でしたが、

きっと誇りを持って仕事をしていたと思います。真面目な

人でしたし。

 財前も、遺言の中で言っていましたが、自分の信念の元

誇りを持って仕事をしていたでしょう。

 今の自分は仕事に誇りを持つまでには至っていません。

向いてるな、とは思いますが。会社に関しては愚痴が出る

ばかりですし。

 これから一生この会社にいるのかはわかりません。

 一生この仕事をしていくのかもわかりません。

 でも、仕事に誇りを持てるようにしたいな、と今日

改めて思いました。

 

 がんばろう。